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最近の税に関するコトバ集
◆「いきなり満点の178万という数字を出しちゃった」(1月2日、経済アナリストの森永康平氏)――ラジオ番組で。「年収103万円の壁」の引き上げ額に対する国民民主党の交渉プロセスについて私見を述べた。「『103万円の壁は引き上げる方向で議論することを同意しました』といって、国民民主は事実上、取り込まれている。これって凄く汚いやり方で、引き上げることを議論することを同意しているだけの話で、178万円まで引き上げますなんて一言もいってない」と分析。そのうえで「最初から200万とか250万とかまで引き上げるとふっかけておいて、着地を178万にしておけば、きれいに178万円で通ったかもしれないのに、玉木(雄一郎代表)さんはまじめだから、いきなり満点の178万という数字を出しちゃった」と指摘。「宮沢(洋一自民税調会長)さんから、『120万とか130万でいいじゃん』と、結局値切られちゃって」と語った。
◆「税と社会保障の一体改革が求められる」(1月1日、十倉雅和日本経済団体連合会会長)――経団連会長新年メッセージで。経団連は元日に「公正・公平で持続可能な社会を目指して」と題する会長メッセージを発表。賃金の引き上げについて触れ、「2023年を『起点』の年、2024年を『加速』の年と位置付け、2025年はこの流れを『定着』させる年にしていきたい」との抱負を掲げた。そのうえで、「賃金引き上げを消費につなげるには国民が抱える将来不安の払拭が必要であり、そのためには、給付と負担の将来見通しを踏まえ、全世代型社会保障の構築を進め、ひいては税と社会保障の一体改革が求められる」と指摘している。
◆「財政支援、税制など、あらゆる方面から対策」(1月1日、中野洋昌国土交通大臣)――国交相としての年頭所感で。空き家・所有者不明土地対策について「『空家等管理活用支援法人』等の制度の活用を市町村等に促すとともに、財政支援、税制など、あらゆる方面から対策を進めてまいります」との方針を示した。加えて「昨年6月に公表した『不動産業による空き家対策推進プログラム』により、空き家等の流通促進に向け、不動産業が持つノウハウを活用したサービスの充実や業務の効率化を促進してまいります」としている。

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予定利率
保険会社が保険料を計算する際に用いる指標のひとつで、契約者から払い込まれた保険料を運用して得られるものと予想される運用利回りのこと。
保険会社はあらかじめ資産運用による一定の運用収益を見込んだうえで、その分を保険料から割り引いており、その際の〝割引率〟が予定利率となる。予定利率が変わっても保険金の額は変わらないため、予定利率が高くなると保険料は安くなり、予定利率が低くなると保険料は高くなる。予定利率は金融庁が10年国債の平均利回りを基準に設定している「標準利率」をもとに、保険会社ごとにそれぞれの状況を反映して決める。
生命保険の保険料は、予定利率のほか、予定事業費率、予定死亡率という3つの予定率をベースに算出されている。

解説 国の基金
担い手支援貸付原資基金
農地利用集積を図る認定農業者に対して、農地保有合理化法人(2014年3月末で制度廃止)が機械・施設をリースする事業を支援することにより、地域農業の担い手の育成と農地流動化を促進する目的で2004年度に造成された基金(経営構造改革緊急加速リース支援事業)と、農地保有合理化法人が規模縮小農家から農用地を買い入れて認定農業者へ売り渡す事業を支援し、農地の面的集積を促進する目的で2007年度に造成された基金(農地保有合理化促進事業)を指す。所管は農林水産省。基金設置法人は公益社団法人全国農地保有合理化協会。
リース支援事業は04年度に13億4600万円、05年度に3500万円をそれぞれ交付された。06年度には11億800万円を国庫返納し、07年3月には新規事業の申請受付を終了。以降も毎年度、貸付償還金を国庫へ返納しており、23年8月に基金事業を終了した。
農地保有合理化促進事業は、07年度の当初予算から68億円と、農地保有合理化促進対策費補助金から314億3700万円を交付されてスタート。08年度にも473億円3300万円を追加交付されている。09年度には57億円を国庫へ返納し、10年度には新規貸付を終了するとともに30億円を国庫返納した。その後も11年度に179億8700万円、12年度に100億500万円、13年度に96億3000万円など、21年度まで毎年度数十億円規模で国庫返納しており、返納が完了する27年3月に基金を廃止する予定としている。同事業では農地を6068ヘクタール買い入れ、5619へクタール売り渡している。
