毎月更新！時事コラム

最近の税に関するコトバ集

◆「国税庁の皆さん、遠慮せずにとことんやってください。われわれ（野党議員）が調べるには限界があるので」（3月2日、日本維新の会・奥下剛光衆議院議員）――衆議院予算委員会で。3年前に父親が亡くなったことで税務署の調査を受けた奥下議員は「調査官の言葉をそのまま言うと、『奥下先生にはご迷惑がかからないようにします』と言われた。野党の1期生の僕みたいなものにそこまで気を使われるのですから、いま言われているような（安部派の）5人組にもめちゃくちゃ気を使われたのではないか」と国税庁が自民党の裏金問題を追及できない理由について言及した。なお、調査官が奥下議員の実家に入った際、調査官は奥下議員の机に手を付けることはなかったという。

◆「（トリガー条項の凍結解除について）必要な減税をすべき」（3月12日、玉木雄一郎国民民主党代表）―――記者会見で。自民・公明両党との3党協議を打ち切ったことについて玉木代表は「年度内に法案を成立させて、一定の周知期間を置き5月からと主張してきたので、われわれとしては今月中に法案を提出することが一つのめどだった」と脱退の意図を説明した。続けて、補助金の延長によってガソリン価格の抑制を図る与党に対して、「円滑なトリガーの発動と恒久的な減税につなげていくという政策的な対立軸にもなるので、場合によっては長崎や島根の補選のテーマの1つになると思う」とガソリン価格を巡る各政党の方針が4月末に行われる補選の争点になるとの見方を示した。

◆「永住者に対する納付確保の方法として在留資格取り消しは過度な手段と言わざるを得ない」（3月7日、東京弁護士会の松田純一会長）―――会長声明で。税金や社会保険料の滞納により在留資格の取り消しが可能となる法案が提出されたことについて、松田会長は「最も安定的な在留資格である永住者の法的地位が著しく脆弱化・不安定化する」として強い懸念を示した。やむを得ない事情により税金や社会保険料などが払えなくなることは誰にでも起こり得ることであり、政府が問題視する故意に納税を行わない外国人への対応も現行の法律でこと足りるとして、「外国人にだけ、日本人にない負担を加重する合理的な理由はない」と訴えた。

気になるニュースのキーワード

NATO（北大西洋条約機構）

　スウェーデンが世界最大の軍事同盟であるNATOに3月7日正式に加盟した。ロシアのウクライナ侵攻を受け、スウェーデンは200年以上続いた軍事的中立の方針を転換し、NATOへの加盟を申請していた。
　NATOは第二次世界大戦後の1949年にアメリカで調印された北大西洋条約に基づいて設立された。加盟国外から攻撃を受けた際に互いに防衛する集団安全保障のシステムだ。現時点で、北米の2カ国と欧州30カ国で成り立ち、各国政府の権利は平等とされるため決定事項は満場一致で採用され、多数決はされない。なお、中央機関は持たないが、本部はベルギーのブリュッセルに置かれる。また、軍事組織を東ヨーロッパに即応部隊として配備しているが、その他にも加盟国の軍隊を合わせると約350万人の兵士と職員を保有している。
　加盟国でない日本とNATOは、2010年6月「日・NATO情報保護協定」にブリュッセルで署名し、基本的価値とグローバルな安全保障上の課題に対する責任を共有するパートナーになっている。表敬訪問や会合、会談、協議等でほぼ毎月交流をしている。なお、この協定は申し出ない限りは毎年自動更新され、さらに23年7月には新たな協力文書を日・NATO間で26年までの4年間を対象にして結んだ。

押さえておきたいIT用語

プラットフォーム

　プラットフォームとは、台、高台、舞台、乗降場、綱領などの意味を持つ英単語。ITの分野では、コンピューターや情報技術により、ソフトウェアやアプリケーションを実行するための基盤や枠組みのことを指す。特定のソフトウェアやアプリケーションが動作するための環境を提供するものであり、それらを開発・実行するためのハードウェアやソフトウェアの組み合わせをいう。
　ITの世界では、様々な種類のプラットフォームが存在する。例えば、オペレーティングシステム（OS）は、コンピューター上でソフトウェアを実行するための基本的なプラットフォームであり、Windows、macOS、Linuxなどがある。また、ウェブアプリケーションやモバイルアプリケーションを開発・実行するためのプラットフォームもある。これには、ウェブブラウザ上で動作するWebプラットフォームや、iOSやAndroidなどのモバイルデバイス上で動作するモバイルプラットフォームが含まれる。
　プラットフォームは、開発者がアプリケーションを作成し、ユーザーがそれを使用するための環境を提供する重要な役割を果たす。これにより、開発者は特定のプラットフォームに適した方法でアプリケーションを構築し、ユーザーは自分のニーズや好みに合ったアプリケーションを選択し、使用することができるようになる。
※「押さえておきたいIT用語」は今回で終了です。次回からは「【解説】国の基金」が始まります。